ウッドが好きな理由
これまで、旅先で集めたウッドのアイテムたち。 使い始めてから20年近く経つのに、どんどん良さは増すばかり。 このウッドボウルは、モロッコに滞在した時に手に入れた物。思い出そうにもどの街で買ったのかももう思い出せないけれど、異常に美味しいモロッコの粉モノ文化を自分でも試したくて、周りの人には日本にどうやって持って帰るの??と言われても、どうしても欲しくて、帰国の際には船便で送った代物です。クルミの木でできたウッドボウルは、使うほどにパン生地を捏ねた時の水分やオイルやナッツの油分が付いて、どんどんツヤや色が深みを増しました。(白っぽい部分は謝って漂白剤をかけてしまった部分T ーT)木が大きく成長するのに相当な時間がかかるのに、さらに使い始めると使い手と共に新たな成長が始まる。根を張って大地から養分を吸収した木は、土から離れて新たな熟成をする、そんな感覚で使い込むほどに頼もしくなるウッドが私は大好きです。 2枚の細長い木皿は、フランスで買ったアフリカ産のもの。お椀型のものと木棒(何て言うのかわからない)はベトナムで購入した、ナッツ類を砕くことができるもの。どれも長く使っています。そしてこれからもずっと使い続けて一生モノとして、私のそばにいてくれるものだと思っています。私が旅立つ前には、その時私の周りで一番料理好きな方に譲っていくつもり。さて誰がその役を担ってくれるのか。 使い手から使い手へと渡されてどんどん魅力を増すウッドアイテムの人生は人のそれよりも長く長く在ります。同じだけ長く生きるのは無理だけど、艶や深みを増す在り方は、ぜひ真似をしたいと思うのです。